topgazou1.jpg
HOME > 旋盤で加工する金属について。

旋盤で切削加工する金属。

こちらでは、旋盤加工、機械加工で切削する金属について少しご説明させていただきます。
主に弊社が普段、切削加工している金属がメインとなります。

真鍮・黄銅

真鍮は、新紀工業が、もっとも多く加工している金属材料です。

真鍮という金属は、銅に亜鉛を混ぜ合わせた合金のことで、茶色の銅に亜鉛を混ぜると、黄色の真鍮になることから、またの名を「黄銅」(おうどう)と呼んだりもします。
よく検索エンジンで、「真鍮」と検索すると、なぜか黄銅までが検索結果に表示されるのはそのためですが、「真鍮=黄銅」です。
基本的に、金属加工業界に出回っている真鍮は、銅と亜鉛の含有率が、銅65% 亜鉛35% のものを指します。大まかにいうと6対4ぐらいです。
銅自体は大変柔らかく、この亜鉛の含有率が高くなるほど、真鍮としては固くなるのですが、粘り気がなくなってしまうために逆にもろくなってしまいます。

旋盤加工で切削する金属としては、真鍮は「切削しやすい、だいぶ柔らかい材料」になります。
柔らかいということは、逆に言えば「キズや打痕がつきやすい」ということになりますので、弊社の旋盤加工では傷などの品質には細心の注意を払っております。
また、基本的に変色しやすく、旋盤加工で切削油などをかけると間違いなく色が変わり、汚くなってしまいます。(切削油の種類を間違えると真鍮はそれだけで腐食します)
さらに、人間の皮膚の成分によってでも変色してしまいまして、時間が経つに連れて変色の具合が進んでしまいます。
そこで考えたのが、弊社の「指紋すらつかない旋盤加工」でして、切削したばかりの綺麗な状態を保ちながら出荷させていただいております。

真鍮鋳物

こちらも弊社の得意分野の材料なのですが、真鍮の鋳物(いもの)となります。

鋳物というのは、鋳造(ちゅうぞう)という方法で制作されます。。
鋳造ではまず、「鋳型」(いがた)とよばれる品物の形状に応じた型を用意する必要があります。
我々のような加工業者が、鋳物専門業者に依頼する場合、まず最初に、「木型」と呼ばれる、製品の形通りに成形した木材を準備します。
それを鋳物業者様へ送り、鋳物業者様はその木型を用いて、今度は「砂型」と呼ばれる鋳型を作ります。
そこに1100度ほどに溶かした金属を流し込み、そして冷やし、さらにはその砂型、鋳型自体を割ることによって、中から品物の形状に固まらせた金属を取り出す。という製作方法になります。

工作機械のマシニングが普及する前などは、変わった形の金属製品は鋳物が非常に多かったのですが、「そもそも鋳型で制作するので製品の表面の品質が均一になりにくい」という理由から、機械の普及につれて減ってきた金属材料となります。弊社でも以前は鋳物の品質に四苦八苦していたのですが、今は北陸地方の鋳物業者様と取引させていただいており、そこの鋳物は非常に質がよいものでして助かっております。

アルミ

次はアルミ(アルミニウム)という金属です。日本の1円球に使用されているというと、わかりやすいかと思います。

アルミは、他の金属と比べて非常に軽い(比重で言えば、鉄7.87 銅8.93に対してアルミ2.71)という利点があるのですが、何分柔らかいです。
その対策として通常は、マンガン、銅、ケイ素、亜鉛、マグネシウム、ニッケルなどを混ぜ合わせることによって、強度を確保します。
これがいわゆる「アルミ合金」でして、有名どころでは「ジュラルミン」もアルミ合金となります。

弊社でもアルミは旋盤加工しますが、切削し易さ(被削性)は真鍮の次によいです。
ただ、真鍮切削よりは、切削中の発生する摩擦熱の温度が高いなとは実感します。
その摩擦熱を冷やすために、他の旋盤業者様では切削油をかけながら加工するのですが、弊社ではアルミでも油はあまり使わない工夫をしております。
ただ、どうしても軽いために、切削中に発生するアルミ粉が宙を舞ってしまい、旋盤の中一面が微細なアルミ片だらけになってしまって、後々の掃除が大変です。
また、弊社ではアルミで釣り具の部品などを制作していたこともありますが、「錆びにくい」とされるアルミの酸化被膜は薄いため、機械加工後には対摩耗性を向上させるために、アルマイト処理を施すことが多いです。

4.ステンレス

正しくは、ステンレス鋼と呼びます。名前の由来は「ステン=錆びる」「レス=ない」という語源から由来しています。

「錆びない」として有名な金属ではありますが、まったく錆びないのかいえばそうではなく、あくまで「錆びにくい」という金属です。

成分としては、50%以上が鉄で、50%以下がその他の成分(クロムやニッケル)との合金となり、種類としては、マルテンサイト系、フェライト系、オースナイト系があります。

旋盤加工の世界でも非常に加工されている金属で、有名どころではSUS303.SUS3040SUS316などがあります。
しかしながら、ステンレスは硬いがゆえに、切削時には摩擦熱が高温になり、材料自体も熱膨張しやすく、そしてねばく、加工しにくい金属です。
よく図面等で出回っていたりして、一番一般的なのがSUS304です。
そして、そのSUS304の粘り気を、リンや硫黄を添加して改善したものがSUS303となります。
学問上は粘い粘いといわれるSUS304ですが、旋盤で切削する私達からしても、だいぶ粘りがあり、切削中にでてくる削りカス(切り粉)だけを見ても、
SUS304はグルグル巻きなり、扱いづらいです。その反面SUS303だと切り粉がグルグル巻きになることもなく、なおかつ表面仕上げも綺麗になりますので、
弊社ではステンレスはSUS303のみを切削しております。