NC旋盤ZL-15Sの写真
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金属の研磨について。(真鍮・真鍮鋳物・ステンレス)

金属の研磨とは。(鏡面、ヘアライン、バレル研磨)

弊社では、NC旋盤加工や、その他の機械を用いた金属加工を経て制作した品物は、そのままの状態(真鍮なら真鍮生地の状態)でも出荷しておりますし、必要な場合は、表面の仕上げ「研磨加工」も行っております。

研磨とは、金属の表面を磨くことを意味しまして、その種類としましては、「鏡面」「ヘアライン」「バレル」と三種類があります。

弊社はこれらすべてを取り扱っており、特に、鏡面とヘアライン研磨は一つ一つプロの職人が丁寧に磨き上げております。

それぞれの研磨加工の特徴は、

「鏡面研磨」
読んで字のごとく、鏡のような輝いた面になるように、金属を滑らかに磨く加工法になり、それにより金属本来の輝きを表現することができます。
真鍮でもステンレスの場合でも、一番難しい、職人の技術が如実に現れる加工法です。

「ヘアライン研磨」
鏡面とは逆に、金属表面に、同じ方向に伸びる髪の毛のような細さの無数の筋をつける加工法です。真鍮の場合は、WBメッキ、古美メッキ、仙徳メッキの下処理としても必要で、またステンレスに施すことも多いです。

「バレル研磨」
複数の品物(小物なら数千個)と、研磨材と呼ばれる小さな石とを大きな容器に入れて混ぜ合わせ、回転や振動を加えることによって生じる摩擦を利用して、品物の表面を滑らかにする加工法です。
滑らかといいましても、主にバリ取り程度で、「光ってなくてもよいし少々のキズも気にしない」という利用目的の品物に適用します。
また、一度に大量の品物を容器に入れて処理しますので、製品1つあたりの磨き単価としては、一番安い加工法となります。

このように磨かれた金属がどのように使われているのかと申しますと、

例えば、レストランやホテルなどに入ると、ゴールドっぽく輝き、高級感を引き立たせる、真鍮を鏡面に磨いた金物が目につきます。

あるいは、モダンでシックなお店に入ると、今度は銀色に輝くステンレスの、鏡面やヘアラインに磨いた金物があったりします。

それ以外でも、例えば楽器ですと、サックス、トランペット、ホルン、トロンボーンのような金管楽器も材質は真鍮で、鏡面に磨いているものが多いです。

※よく、個人で古く汚くなった真鍮研磨の製品(クリア塗装されていないもの限定ですが)を綺麗に輝かせたい場合、ホームセンターで売っている「ピカール」がおすすめです。
あれをバカにしてはいけません。プロでも(持っていないフリをしておいて)工場の片隅に置いてあるものです。もちろん弊社にもあります。
ただ、「鏡のような鏡面、もっと綺麗な光沢、輝きが欲しい」という場合は、やはりプロの工場で磨き直したほうがよいと思います。

余談ですが、弊社の鏡面は他とは違います。こだわり具合は「ものすごい」です。

金属研磨に使用する機械。

鏡面加工する研磨機の写真鏡面に磨くバフの写真


金属を磨くときに使用するのが、こちらの機械、研磨機です。

新紀工業の社長席です(笑)ラジカセで音楽も聴けます。
この機械に、写真右のバフと呼ばれる円盤形の研磨具を取り付けて回転させ、金属を押し当てることによって、表面を磨くことができます。

「えっ?古そう?ボロそう?」

ハイ、間違いなく古いです。ボロそう?ですが、磨きの出来具合に不満が出てくる度に、回転軸、ベアリング等を自分達で新しいものと交換し、メンテナンスしておりますので高性能です。

ベルトサンダーの写真ベルトサンダーで磨いた真鍮製品の写真


上の写真左は、「ベルトサンダー」という機械。
「長ーい紙やすりが、高速回転している」と想像してください。
何に使うのか?と申しますと、写真右の真鍮の家具金物のフックのように、平らな面にヘアラインを入れたり(写真のは粗目)、鏡面磨きの下処理で磨きやすくしたり。使用目的はいろいろ、便利なものです。

「えっ?これもボロそう?」

「研磨の良し悪しは道具ではなく。腕です。(笑)」

では、次の項では、その新紀工業の研磨技術についてお話させていただきます。

熟練の技。こだわりぬいた鏡面研磨。(真鍮・ステンレス)

新紀工業の「磨く」ことに対するこだわり。

世間では、真鍮やステンレス等、金属を磨くこと自体を「バフする」「バフ研磨」とよく呼びますが、バフにもいろいろと粗さの種類がありまして、

粗い順番に、

「ペーパー」>「砂バフ」>「サテーナ(ヘアライン用)」>「スコッチ(ヘアラインや塗装用)」>「布バフ(メッキ用、鏡面用、世間でいうピカピカに磨くのはこれ)」
があり、ペーパーと砂バフ自体にもいろいろな「粗さの番手」があります。

また、俗にいう鏡面研磨と、メッキ処理目的で光らせるだけの研磨は違います。
メッキ処理を施す場合は、
簡単に言えば「表面が滑らかだったらよい。」
極端に言えば「メッキ被膜が乗る面が滑らかだったら見た目は何でもよい。」
という感じですが、

鏡面磨きは「金属材料が持つ本来の輝きをっ!」です。


このような各種の研磨加工において、磨き具合の良し悪しは、

「使用するバフの種類をどのような順番で磨いていくか」
「バフの回転速度はどのぐらいで回すか」
「品物をバフに押し当てて磨く際の磨き方(力の入れ具合 手の動かし具合)」

で、ほぼ決まりますが、

職人はこれらについて、経験のみで最適な磨き方法を瞬時に考え、研磨加工しいます。
(弊社ではバフの回転速度についても、回転速度メーターを確認することはほぼなく、品物をバフに押し当ててみた感触だけで最適度を判断しています。あとは手が覚えています。)

また、特に仕上げが、真鍮ステンレスの鏡面研磨のみの品物、さらにその上にクリア塗装を施す品物、あるいはメッキ処理を施す品物は、磨き具合の良し悪しがかなり顕著に現れますので、気を遣うところです。

鏡面研磨に磨いた真鍮製品の写真 この写真は、弊社社長が鏡面に磨いた真鍮の建築金物の一例です。

元来、弊社(特に社長)は磨くことに関しては非常にうるさく(笑)、大阪中の研磨屋さんを数十年間いろいろと探し、たどり着いた業者様数件に現在は依頼しておりますが、もちろん自分達で磨くことも非常に多いです。その腕は、本業さんに負けていません。

よく品物の鏡面磨きサンプルを大阪の研磨屋さんに持って行った際には、「新紀さんにそんなきれいに磨かれたらうちの仕事なくなる」と冗談交じりに言われます。。

・研磨可能な品物の大きさは、最大長さ4mまで。
「車に収まる大きさまで」で、大物専門の業者様に持っていきます。
※大きい品物は、バレル研磨はできません。

・また、メッキ可能な大きさは、棒やパイプ形状のもので、最大2mまで。
※大きなメッキ槽を構える業者様でそのぐらいです。金メッキ、クロームメッキは2mでギリギリだと思います。他のメッキは要相談です。

が目安です。

鏡面研磨に磨いた真鍮の小径丸棒材料の写真 こちらの写真は、Φ6ほどの真鍮丸棒材を、鏡面に磨いた品物です。
店舗用、陳列関係の建築金物に使います。
長さは2m。

品物を磨いた後に、メッキ、塗装を施す場合は、このぐらいの長さが限界です。
※金メッキ、クロームメッキならこのまま大阪のメッキ業者様に依頼できます。
また、品物によっては、タコ穴(メッキラインで品物が落ちないように、穴を開けてそこにひっかける)を開けないといけない場合があります。

「品物を受け取ってみたら、磨き具合が雑だった。」という方

「こういう形の品物だけど、機械できれいに製作した上で、鏡のような鏡面に磨いてくれる業者はないかな?」という方


新紀工業の鏡面研磨仕上げは、他とは違います!(笑)

一度お比べになって、体感してみてください!


研磨へのこだわりはわかったけど、おたくは旋盤屋?研磨屋?

えーと、もちろん旋盤屋です。

「じゃぁ、どうして研磨にこだわるか?自分達でも磨くのか?」

研磨設備自体を持っている金属加工屋は、大阪でも一定数はあります。
普段、出入りさせていただいている金属加工業者、旋盤業者様でも、自分達で磨く会社は結構あります。

また、大阪の本業研磨屋さんでは、弊社より性能のよい機械を導入している会社さんもたくさんあります。(うらやましい)

ただ、弊社ほど磨きの質(鏡面でもヘアラインでも)にこだわっている業者さんはあまりないと思います。
(※すいません本音を書きますが、大阪にはほぼないです。弊社社長は本当に大阪中の伝手を探し回りました。あったら最初からその業者さんにすべての品物を依頼しています。)
普段、出入りさせていただいている本業の研磨屋さんに、「おたくの磨きはうるさいからな。」とよく言わるほど、弊社の磨きに対する厳しさは有名です。
だって、普通は「ピカッと光っていればOK」ですから。
これは、大阪の多くの本業研磨屋さんでも同じ考え方だと思います。

でも、弊社はそれではダメなのです。

「ピカッと光る」のは、力づくでも磨けばなんとかなります。
でも、力づくで磨くとですね、例えば90度の直角がある品物だったら、端っこのほう、うっすら丸くなるでしょう?(業界では垂れるといいます)
また、布バフでの鏡面磨きを力技で何とかしようとすると、バフの磨き目(バフ目と呼びます)が残ります。全体的にモヤモヤっと光っている感じ。
ああいうのが、弊社社長は許せないのです。
「角がある品物を磨いたとしても、くもりなき輝きのピンピンの角でないとだめだろ!」的な。

実際には、私達が磨いても、少しは垂れます。
バフ目も少しは残ります。
が、他の業者さんよりは垂れない、残らない。
メッキの下処理用のバフ研磨でも、世間でみたら「それ鏡面やん!」って感じです。そのために、旋盤加工段階から表面をきれいに切削している。ともいいいます。

たまーに、見ず知らずの県外の研磨屋さんが、わざわざ大阪の弊社に営業に来られますが、私たちが磨いた品物を見せると嫌な顔をして帰ります。・・こだわりすぎてすいませんです。

以上、ここまでが、研磨分野の説明になります。参考になりましたでしょうか?
読んでいただきまして、誠にありがとうございました!

著者:(有)新紀工業 WEB担当 新井 元太
大阪電気通信大学 工学部 大学院博士課程 機械工学専攻(専門は潤滑工学) 2004年卒業。